佐世保少6少女殺人事件

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/sasebo_murder/

 果たして、子ども達は本当に病んでいるのか?
 今までの歴史の中で、子ども達はいつでも純真だったのか?


 今までの歴史の中で、同世代の子どもを殺した子どもは皆無だったのか?


 ただ単に、情報化社会において、今まで隠蔽していた事柄が
 露見しただけではないだろうか?
 我々が、同族の腐敗する姿を見なくなって久しい。
 それと同じ様に、心の腐敗も隠蔽されていたのではないか?


 人間は、カンタンに他人を殺せるのである。
 それも、ふとした弾みで、たいした動機も無く。
 だが、それでは困る。
 ならば、と、智恵ある人は考えた。


 「人間はカンタンに他人を殺せないのである」
 という常識をあらゆる手段を用いて、作り上げれば、
 その事実を、多くの人の目から隠蔽できる。


 隠蔽されていれば、人々は安心し、自分が人を殺せるなどという、
 望まれざる想像力の働く余地を低減できる。


 何かのはずみで人を殺してしまった場合は、その事実を隠蔽する。
 妖怪や名も無き通り魔(これも妖怪の一種)のせいにして、事実を隠蔽する。
 ひたすらに隠し、無かった事にする。
 「子どもが、子どもを殺したことなど、そんな恐ろしいことはあるはずない」
 と。


 それによって保たれていた、我々の安心感。
 その虚ろな安心感を、情報化社会は構造的に破壊している。


 今まで知らずに済んでいた現実に、我々は戸惑い。
 その責任を、歴史に、政府に、教師に、親に、時代に求める。
 そして、問題は、解決可能であるかのように振舞う。
 責任者が努力すれば、問題が解決できるとばかりに、叱責する。
 そうやって、安心しようとする。


 現状が良いなどと言うつもりは無い。
 システムはよりベターなものに改善していくべきだろう。
 だが、解決できない問題も……あるのではないだろうか?


 今回の少女の殺人行為に、果たしてどんな予防策があっただろうか?


 カッターの持ち込みを禁止すれば良かったのか?
 担任が少女の微妙なシグナルを見逃していたのだろうか?
 複雑な家庭の事情があったと言うのだろうか?
 命の大切さをもっと教育すべきだった?
 宗教教育が無いから?
 教育勅語
 有害情報のフィルタリング?
 いじめ?
 心の病?


 なるほど、皆さん専門家の立場から色々おっしゃる。
 一々納得させる言説だ。


 だが、


 本当にそれは根本的な問題解決なのだろうか?


 ……くれぐれも、私の言う事を真に受けないように。