今週の仮面ライダー剣

またの名をオンドゥル


「ベルトはボクを選ぶんだ!」蜘蛛に踊らされる睦月
「そのベルトは危険だ」睦月に自分の過ちを見る橘
「何故ここにいるんだ?」虎太郎とカリスの問答
「知るのが怖い」という天音ちゃんとお母さんの本音


そして、人間に化けたアンデッドに狙われた虎太郎


なんか、主人公以外にドラマが起き過ぎである。
来週は剣崎メインになりそうであるが。


ライダーが常時複数、というのは、
1号&2号や、ストロンガーの時を除けば、
アギトから始まった、平成ライダーのお約束である。


それはつまり、一つの物語の中にたくさんの要素を詰めることで、
客層を広げようという商業的目的であろうし、
また、一つの物語で表現できる事柄を、拡大できるという、
表現上の可能性の拡張の手段でもあろう。


天涯孤独の、天性の良い人。
案外心のもろい、有名大学卒のエリート。
実は人間ではない、ダークヒーロー。
強くなりたくて、危険な力に手を出す小心者。


適当に書いても、ドラマが起こりそうなメンツである。
某所では、滑舌の悪さから、大人気の良い人であるが、
実は、他の3人を繋ぐ重要な役回りなのが、分かるだろう。


カリスの人間不審を和らげたり、橘さんを引き戻そうと努力したり、
虎太郎とカリスの間をとりなしたり、桐生さんの心の声を聞いたり、
(睦月については、橘さんに任せるみたいだが)


とにかく、「それでも俺は人を信じたい」と言ってのける天性の良い人は、
戦いの場以外では、実は一番重要であり、一番強いのである。


戦闘で役に立たなければ、ライダーとしての価値は低くなるのだろうが(苦笑)
昔で言えば「おやっさん」的な存在に近い、と言えるのではないだろうか。
だとすれば、ライダー史上これほどの正統性も無いだろう。


青春ドラマ部分を「ライダーには不要」と切って捨てる人から見れば、
単なるヘタレなのかもしれないが、私はそうは思わない、という事である。